上川養鱒場 ( かみかわようますじょう ) の日記
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養鱒場たより 元旦
2025.01.01
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明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
世界の料理と言えば、フランス 中国 トルコ料理が世界の三代料理と言われてきた。
ここに日本料理が世界遺産に認められ加わった。
日本料理の良さが世界に認められました。
当養鱒場は昔ながらの方法で調理し、お客さんに提供しています。
魚の塩焼きは、囲炉裏で魚を串刺しにし、魚を立てて焼いています。
めんどくさいけれど、昔のままやっています。
近代的な調理器具もあるけれど、昔のままやっている。
おそらく、江戸時代もっと前からやっているのかも知れない。
囲炉裏で魚を立てて焼く調理は、日本だけの物、中国でもやっていない。
中国人も「やっていない」と言ったのだから。
日本独特の調理方法である。
なぜ こんな調理方法が出来たのか、それは日本の風土がそれを作り出したと思う。
一つに、家屋が起因している。
ヨーロッパの家は石の文化。日本の家は木の文化。
そして、火を通す調理場が囲炉裏である。
火の煙は茅葺きの屋根を抜けて外に出される。
二つに 日本が島国で至る所に河川があり、魚が生息していた。
家の近くに食材となる魚がおり、容易に魚を捕まえることができた。
内陸 山の中にうなぎ屋さんがあるが、海からウナギが遡上し容易に取れたと思われる
三つに 身近に竹があった。
細い枝の木に刺して焼けば良いものでもない。
魚と枝のバランスが悪いと、身と枝がクルクル回る。
竹なら立てに割り平ぺったい串が出来る。
五平餅の串と同じである。
この三つが重なって、日本にしかない調理方法が確立したと考えている。
私はこの調理を、日本の調理文化と思っている。
いまだ この方法で上川養鱒場は調理している。
来店者皆さんには、「ここの鱒の塩焼きが一番おいしい」と言って頂いています。
どうぞ 風情を楽しみながら、美味しいマス料理を食べにお越しください。